2019年02月04日

泉明石市長の「暴言」は、どう発言すればよかったのか。

泉房穂明石市長が、市の担当者に対して「今日、立ち退きさせて来い。おまえらで。火をつけて捕まって来い、建物を燃やしてしまえ」などと発言した事件。市長を批判する意見も、市長を擁護する意見も、両方あります。
市長は、道路拡張工事のために必要な建物明け渡し交渉が進まないことにいら立ち、担当者に対し、ちゃんと交渉しているのか、と叱責したうえで、このような発言に及んだようですが、

その後に、「担当者二人で難しければ、私が行く。私が行って土下座でもする。」という趣旨の発言もしています。

これ、惜しい。惜しいなああ。と思いますね。せっかく、自分がやる!と宣言した、それはよかった。

その一歩手前の段階で、

「今日、立ち退きさせる。私がやる、私が火をつけて建物を燃やして、捕まってもいい。賠償も全部個人でする。市民の安全のためだから、それくらいの気持ちでやる」

という発言だったら、良かったのです。

部下に対して、放火して来い、という発言は、許容されるものではない。

しかし、「市民の安全のためやないか」という言葉を聞くと、確かに市長擁護論がでるのも、うなずけます。しかもこの発言が実際にあったのは、相当前で、公開されたのが今、市長選挙の前です。

市長を追い落とそうとする対立候補に、市長ははめられただけではないか。という意見もあるようです。

しかし、市長たるもの、自分の発言はいつ何時も、どの角度からとられても、大丈夫なように、十分発言に気を配らなくてはなりません。

ましてや、この方は弁護士です。
自分の発言を録音しているものがあるかもしれないということは、熟知していたはずです。予防法務としては、若干、甘かった、と言わざるを得ないでしょう。

弁護士以外の皆さんも、壁に耳あり、障子に目あり、どこで誰が何を見ているか、全く分かったものではありません。災いは口から出でて口より入ります。録音されたときに、録音が違法だとか、プライバシー侵害だとか、反論できる場合は非常に限られるものなのです。





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