2018年12月21日
新人法律実務家の誕生に寄せて~71期司法修習生の一斉登録終了
先日、二回試験(司法修習生の、司法研修所卒業試験のようなもの)の結果発表があり、今年もまた、新人の法律実務家が誕生し、社会に羽ばたきました。
私が新人だったころに比べれば、試験の制度も、法律家を取り巻く社会状況も、ずいぶん大きく変わりました。新人の話を聞くたびに、歳をとったものだと老人めいた感慨を持たずにいられません。
きっとどの新人法律家も、社会で精いっぱい活躍しようと、働きたい盛りでしょう。がんばろう、と思っているでしょう。
仕事なのですから、頑張って当たり前です。法律家だろうがなかろうか、新人だろうがベテランだろうが、どの人もみんな頑張っています。
その中で、うん、オレは頑張ったな、というためには、周囲の人の3倍、4倍頑張らなくてはなりません。周囲の誰を見ても、俺より頑張ったヤツはいない、と胸を張って言えるくらい頑張って初めて、頑張った、と言えるのです。それ以外の「オレ頑張った」は、ただの自己満足でしかありません。
そして、仕事なのですから、できて当たり前です。
できて褒められる。できなくても慰められる。結果じゃない、頑張ったんだからそれでいいんだよ、と慰められるのは小学生までです。
弁護士は、たとえ社会人一年目であっても、お客様からは先生と呼ばれ、自分よりも年上の事務局に指示を出し、自らの判断で仕事を進めていく立場です。「知らない」「できない」という発言など論外です。知らない、の「し」の字を言う暇があるならまず調べましょう。
そして、プロは結果が全てです。結果を出せないとき言い訳に忙しいような人間は、プロではない。
学校で「褒められて伸びる子」だった若者の中には、仕事をしても褒められないことに不満を覚えたり、がっかりしてやる気を失う人もいます。
しかし、社会では、褒められなければモチベーションを維持できないようではお話しにならない。手前のモチベーションは、手前で維持しましょう。
弁護士稼業をしていれば、限られた条件の中で、客観的には最高の結果を出しても、お客様にご理解いただけずお叱りを受けることなど、たくさんある。その中でどうやって、更に上を目指していこうと自らを励まし、自らを律して、気持ちを掻き立てていくかが、問われます。
そして最後に。
体調管理は、仕事の基本中の基本です。自分の体調もきちんと管理できないような人間に、仕事の管理などできるはずもありません。急な体調不良があっても、お客様が全信頼をかけ、事件を預けているのはその、当該弁護士だけです。
期日がある前の晩に、生牡蠣をたべるような人間は、プロの法律家ではありません。
新人のみなさんには、どうかそのことを忘れずに、仕事に邁進していってほしいと願います。我が国の司法の明日を創るのは、先週法律家になったばかりの、若い皆さんなのですから。
と、説教がましいことをかくほどの弁護士なのかお前はと問われると、返す言葉もない自分に気づきます。一歩でも、半歩でも、たとえ四分の一歩でも、上へ。ロートルも気持ちを新たにして、仕事に向かいたいと思います。
私が新人だったころに比べれば、試験の制度も、法律家を取り巻く社会状況も、ずいぶん大きく変わりました。新人の話を聞くたびに、歳をとったものだと老人めいた感慨を持たずにいられません。
きっとどの新人法律家も、社会で精いっぱい活躍しようと、働きたい盛りでしょう。がんばろう、と思っているでしょう。
仕事なのですから、頑張って当たり前です。法律家だろうがなかろうか、新人だろうがベテランだろうが、どの人もみんな頑張っています。
その中で、うん、オレは頑張ったな、というためには、周囲の人の3倍、4倍頑張らなくてはなりません。周囲の誰を見ても、俺より頑張ったヤツはいない、と胸を張って言えるくらい頑張って初めて、頑張った、と言えるのです。それ以外の「オレ頑張った」は、ただの自己満足でしかありません。
そして、仕事なのですから、できて当たり前です。
できて褒められる。できなくても慰められる。結果じゃない、頑張ったんだからそれでいいんだよ、と慰められるのは小学生までです。
弁護士は、たとえ社会人一年目であっても、お客様からは先生と呼ばれ、自分よりも年上の事務局に指示を出し、自らの判断で仕事を進めていく立場です。「知らない」「できない」という発言など論外です。知らない、の「し」の字を言う暇があるならまず調べましょう。
そして、プロは結果が全てです。結果を出せないとき言い訳に忙しいような人間は、プロではない。
学校で「褒められて伸びる子」だった若者の中には、仕事をしても褒められないことに不満を覚えたり、がっかりしてやる気を失う人もいます。
しかし、社会では、褒められなければモチベーションを維持できないようではお話しにならない。手前のモチベーションは、手前で維持しましょう。
弁護士稼業をしていれば、限られた条件の中で、客観的には最高の結果を出しても、お客様にご理解いただけずお叱りを受けることなど、たくさんある。その中でどうやって、更に上を目指していこうと自らを励まし、自らを律して、気持ちを掻き立てていくかが、問われます。
そして最後に。
体調管理は、仕事の基本中の基本です。自分の体調もきちんと管理できないような人間に、仕事の管理などできるはずもありません。急な体調不良があっても、お客様が全信頼をかけ、事件を預けているのはその、当該弁護士だけです。
期日がある前の晩に、生牡蠣をたべるような人間は、プロの法律家ではありません。
新人のみなさんには、どうかそのことを忘れずに、仕事に邁進していってほしいと願います。我が国の司法の明日を創るのは、先週法律家になったばかりの、若い皆さんなのですから。
と、説教がましいことをかくほどの弁護士なのかお前はと問われると、返す言葉もない自分に気づきます。一歩でも、半歩でも、たとえ四分の一歩でも、上へ。ロートルも気持ちを新たにして、仕事に向かいたいと思います。