2019年07月01日

患者の術後せん妄と、医師が強制わいせつで起訴された事例の判決を読んで

乳腺外科のお医者さんが、手術後、女性患者の乳房をなめたとして、強制わいせつ罪で、逮捕、起訴された事例の判決が、今年2月に言い渡されています。

今般、その判決文を、しみじみと読みました。

無罪判決です。が、検察も控訴中とのことで、どうなるか、今後の展開を注目したいと思います。

術後せん妄というのは、全身麻酔などをかけ、目覚めかけたときに見る夢のようなもので、これは若い人でも老人でも同じように見る。しかも、相当はっきりその記憶が残り、ご本人には事実としか思えない、ということが多いのだそうです。

私は判決文の事実関係から、判決のとおり、被告人は無罪だろうと考えます。

しかし術後せん妄が、ある意味防ぎようのない不可避なものであるとすれば、この種の事件を予防するためには何をすればいいのか。

やはり、医師一人で術後の診察を行わず、看護師さんや同僚医師らとともに行うことが一番なのかもしれません。

一生懸命に治療を担当した医師が、逆に起訴されてしまうようなことのないよう、各病院、施設ごとに、組織的な対応を検討する必要があるでしょう。

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