2023年10月25日

ヤマでスカートをはくことの是非をめぐる論説について

女優さん?だかタレントさんが、ロングスカートをはいて山に登ったとか、
それが、ヤマをなめていると批判されたとか、
いやそれはトレイルスカートというものだ、トレイルスカートも知らないくせに批判なんてするなボケとか、
そういう、ネット上での話題を見て、つくづくと考えてみました。


別にヤマに登るのに決まった服装があるわけではありません。
なるべく安全で快適な服装で登れば、それでいいと思います。


私はヤマにスカートをはいて登ったことはありませんが、この話を聞いて、ヤマでスカートをはいたらどうなるか、ということをつらつらと考えてみましたが、結論としては、自分がヤマでロングスカートをはくかというと絶対にはかないだろうと思います。


前提として、岩や沢や雪山で、ロングスカートはあり得ない(ハーネスがはけない以上当然)ので、夏季の一般縦走路で考えてみます。

ひとつは、ロングスカートだと、fある程度の斜度の登降のときに裾を踏んで転倒する危険があるし、すれ違いの時にはすれ違う相手にも迷惑であるし、
また、足元が見えにくくなり転倒の危険もある。

また、何か不慮の事態が発生して、
いざ、ビバークって時にスカートだと、どこにでも勝手に寝っ転がれるって訳にもいかなさそうだし、だいたい、寒そうです。

何よりも、落ちたときにどうなるか、というと、まあ2メートルでもゴロゴロと落ちたら間違いなくスカートはまくれ上がってパンツ丸出しになるだろうし、
そうなると、それで動けない状態になったら、パンツ丸出しのままで救助を待つんか。。。ということになり、いや、それはちょっと、ヤマヤの落ち方としてどうなのかと思うのであります。

ちょっと、それはさすがにみっともないかなと。救助隊もたじたじでしょう。

まあ、自分は絶対急な登下降はしないし、転倒もしないし、落ちないし、ビバークもしない!

だからどうしてもスカートで登る!

というならそれはそれで、どうぞ、という話だと思います。

しかし、人間、意外とどこでも落ちられるもんですからね。高尾山でさえ、落ちる人はいるもんで。そういう意識は、持っておいた方がいいかなと。


なお、ヤマで、ロングではなく、腰巻みたいな、膝上の短いスカートをはいておられる女性もたまにいます。さすがにヤマで短いスカートで、膝腿むき出しというのはまずいと思われるのか、
そういう方はタイツをはいておられます。

しかし、それなら別に、最初からズボンはけば良くないか???と思うのです。
つまり、腰巻+タイツというチョイスは、ズボンというチョイスに対して何ら優位性を持たないとおもうのです。だったらあっさりズボンにしたほうが、話が早いと思うのです。


つまり、ヤマでの服装として、敢えてスカートを選ぶ理由は、機能面や安全面では思い当たりません。履いても別にいいだろうとは思いますが、敢えてそれを選ぶ理由はない。

まあ、スカートというものは、本来的には女性性をアピールするものですから、何らかの形で女性性をアピールしたい方には向くのかもしれません。

しかし、です。わざわざ、ヤマで、女性性をアピールする意味がありますかね。

いや、アピールすることが、悪いとは言いません。でも、そういうことは、別に、命の危険のない、下界で、しゃなりしゃなりとおやりになった方が良いのではないかと思います。下界の方がよほど、そのようなアピールに、ふさわしい場ではないでしょうか。

というわけで、わたしゃ山でスカートをはくことは、自分は、一生ないだろうと思います。


ただ、私にあったことのある方はご存じかも知れないが、わたしゃ下界ではワンピースを着ます。それは、ずばり、楽だからです。

あれは、頭からかぶれば、三秒で、着替えが完結するという素晴らしいもので、何も考えなくていいのです。私は頭の容量が小さいので、着替えに回す分の思考回路は、ありません。

ただ、それは、下界だからです。その下界でさえ、スカートをはいて駅の階段を二段とばしで駆け上がろうとすると、難があります。

ましてや、ヤマにおいてをや。です。ねえ。