事業と伴走者

nojimarie

2022年01月25日 17:56

「弊社がアナタの新規事業を伴走します!」と謳って、崖?岩山?から滑落しかけたビジネスマン(新規事業経営者?)に上からもう一人のビジネスマンが手を差し伸べ、引っ張り上げるシーンの映像を流している広告があるのですが、

まあ、この稼業をしていると、事業の伴走者ってのは得てして、いざって時に手を伸ばして滑落を防ぐどころか、もうちょいで頂上というところでパートナーを突き飛ばして自分が登頂をかすめ取ったり、

ふらふらし始めたパートナーを突き飛ばして自分だけ安全圏に逃げたり、

さらにいうとパートナーから食料や衣料を奪い身ぐるみはがして消え去ったり、

するもんでして、まあ伴走者がいればいいってもんではありません。

途中までは伴走者とうまくいっていても、、いざゴール(大金や大成功)を目の前にしたら仲間割れ。というのはすごくよくあることです。

新規事業だろうと、なんだろうと、経営というのは、クライミングで言うとリードです。しかも、残置もなく、トポもなく、周りはぼんやりとガスっているなかで、これでいいよね?これでいいんだよな?と不安を抱えながら一人で支点を作り、一歩一歩を確実にしていく、そういうリードです。

しかも自分がミスって滑落したら、自分とザイルがつながっているメンバー(会社のスタッフとか)が、全員落ちるか、下山不能になる可能性が高い。

それでも、私は、自分が信じた人とザイルを組むことには、限りない価値があるとは思います。それは、支えあい助け合うことができれば、たしかに、二人の力は足し算ではなく掛け算のように倍増していくことがあるからです。それは、クライミングでも、経営でも、、です。

だから、まあ、リスクはあるが、それでもたしかにい伴走者はいた方がいい、ってのが私の考えです。でも、その伴走者と何で結ばれているかですよね。企業が、他者の事業に手を差し伸べるには、理由があります。もちろんかねです。それ以外には、ありません。

カネが動機で結ばれた関係は、カネで崩れます。これはまたごく当たり前のことです。