久々に山のハナシを~ 甲斐駒ヶ岳南山稜改め、東壁??
わたしゃ沢屋でめったに岩はやらないのですが、強い先輩方AさんとIさんと一緒に、甲斐駒ヶ岳にいってきました。
9月25日
朝イチ仙流荘発のバスにのり、一度歌宿で降ろされ、ちょっと歩いてまたバスに乗って北沢峠まで。南アルプススーパー林道北部側の完全復旧は10月からとのこと。
仙水峠まで登って幕営装備をデポする。仙水峠で目標とする南山稜の面構えを拝見するつもりだったのだが、ガスっていて見えない。
水晶沢に降り、水晶沢のなるべく右側をちょいと遡行して南西稜に乗る。南西稜を登って右にトラバースしたら、南山稜だよね、なんて言っていたらどうやら登りすぎたのか??2500m付近にまで来てしまう。
これはのぼりすぎだろー。とあたりを見回すとなんだか右にトラバースできそうな感じなので、1ピッチ出してトラバースすると、よくわかんないクラックの壁に出る。
もうここを登ってしまおう。とAさんが言う。あ、そう?そうすか?なんか、ぶったってますけど。。。
2ピッチ目。Aさんがさっさとリードし始めるが、難しいので気を付けてねーとかいいながら、スリングでアブミを作り、それを付け替え、付け替えして登って行かれる。しかも時々吠えておられる。まじですか。
で、フォローの出番になり、登るのだがまあなんて恐ろしいのでしょう。2~3メートルだが横に走るクラックがあり、そこにカムを突っ込み突っ込みし(残置カムもあった)、スリングでアブミを作って架け替えながら行くわけで、
いや、自分は泥壁草壁の中で至福を感じる沢屋なのにどうしてこんなことをしているんだろう。Aさーん。南山稜はほとんど沢みたいなもんだから大丈夫って、言ってたじゃん。。。
3ピッチ目。どう見ても手が届かないところに残置ハーケンあり。AさんがIさんにショルダーして超える。その後残置ハーケンがちらほらありそれに取りながら進む。
4ピッチ目。パッと見ると、まったく手がかりのない1枚のばかでかい岩にハーケンが連打されている。どう見てもアブミのルートでしょこれ。どこをどう間違えればこれが「ほとんど沢みたい」なのよ。
もはや誰もAさんに「リード代わりましょうか」とは言わない。黙ってAさんにギアを渡す。Aさんがまたも、シュリンゲを架け替え、架け替え、しながら登る。
少し広めの広場に出る。周りを見渡して、いったい自分たちがどこで何をしてきたのか同定したいのだが、ガスっているので何がなんだかよくわからん。しかし傾斜が落ちていることは間違いないのでおそらくルートは抜けている。しばらく花崗岩の中をうろうろし、それからハイマツの藪の中をうろうろしていると摩利支天の頂上に出た。15時ちょっと前。
一目散に仙水峠に戻りデポを回収し、少し降りたところに良い幕場を得て、そこに張る。飲みながら、いったん、あれは中央壁だったに違いない、、という結論に達する。
26日
30分で北沢峠につく。着いたら雨が降ってきて、次第に激しくなる。いや行動中に降られなくてよかった。ありがたや。帰宅後Aさんから、あれは東壁だったぽい、という連絡をいただく。あらま。
感想。全ピッチリードをA
さんに頼ることになってしまい情けなかったが、あんなの絶対自分にはリードできないと思った。岩は判らないと思った。でも、楽しかった。 AさんIさん、ありがとうございました。あと、いま、北沢峠からの帰りのバスの最終便は15時50分ですので、行かれる方はご注意を。