お金もないし、力もないし…
お金もないし、力もないし、地位も名誉もないけど、君を守りたいんだ…という歌があります。
カネもなくて力もなくて、どうやって配偶者なり、恋人なりを守ろうとするのか、はなはだ疑問といわざるをえません。
弁護士からすると、なら、鼻歌うたう前に稼ぎなさい。貯金しなさい。と言いたくもなります。
カネのない離婚、というのは本当に悲惨で、浮気をされても結局慰謝料さえ十分に貰えず、お子さんの養育費も不安定で、不安なまま、ひとりで人生を歩みなおさなくてはなりません。だから、カネのないひとが不貞をするというのは本当にけしからんこと(だって、十分な償いさえできないのですからね)ですが、
そもそも十分なカネがなければ、婚姻中であっても、たとえば配偶者がパワハラ上司に苦しめられ、ウツの一歩手前にいたとしても「無理しないで、一度仕事辞めて休んだら」と言えません。隣人がクレーマーで配偶者が困っていても、じゃあ、引っ越そうか、とも言えません。なので、カネというのは、愛情とほぼ同じくらい、婚姻にとって必要不可欠です。逆に愛情の方が、婚姻にとって必要不可欠か、はなはだ怪しい。
さらに気になるのが、この「守りたい」という言葉です。これ、実は結婚詐欺師が連発する言葉でもあります。
「必ず守り抜く」と断言はしない。ただ、「~したい」。幸せにしてやりたい、守ってあげたい、、、、
しかし、そのための行動はしない。
まあ、こういう言葉にころっと参ってしまう方の判断能力がそもそもどうなのか、という疑問はありますが、
特に女性の場合、男性の「行動」よりも「言葉」を重視する傾向にあります。
もう、浮気はしないよ。もう、ギャンブルはやめる。もう、転職はしない。
という言葉が出てくると、何回現実に浮気されても、その「言葉」の方を信じてしまう。
ですので、女性は、結婚詐欺師(最近は国際恋愛詐欺師も多い)にひっかからないためには、相手の言葉ではなくて、行動を見ましょう。実際に相手がなにをしているか。何をしてきたか。なにをしようとして、どういう行動をとっているのか。
何でカネを稼ぎ、その金を何に使っているのか。というのは、その人の人生そのものです。
そのひとが、何をしたい、と言っているのか、ではなく、そのひとは、そのために、現に何をしているのか。大事なのは、その点をしっかり見極めることにあります。